光ファイバ用コネクタの種類と多様な用途:前編

光コネクタやケーブルの成端処理は、光ファイバ通信にとって重要なコンポーネントの一つです。現在の市場には、精度、コスト、堅牢性などの異なった要求に応えるため、多種多様なコネクタが出回っています。

光コネクタを選択するうえで、まず考慮すべきは光ファイバの種類―シングルモード(SM)あるいはマルチモード(MM)―です。

シングルモードはマルチモードと比較して、光が通るコアの領域が小さく、接続には高い精度が要求されますが、キャリアネットワークで使用されるような、数十キロメートルに及ぶ長距離の伝送に適しています。一方、マルチモードファイバはシングルモードより大きなコアを持っているため、接続に要求される精度はシングルモードの場合と比較して緩和されます。これらはデータセンター等の屋内や工場の建物・敷地内など、比較的短い距離での接続に適しています。

コネクタの品質を決めるパラメータ:挿入損失と反射減衰量

コネクタは光伝送路を構成するうえで不可欠なものですが、同時に伝送経路中に不連続点をもたらします。これによる悪影響を最小限に抑えるために、できるかぎり正確にファイバ同士を位置合わせして接続をする必要があります。この接続状態の品質をあらわすいくつかの光学的な指標が、コネクタの品質を間接的ながらも表現することになります。光通信においては、パーセントで表されるよりもはるかに広い―時としてそれは一億倍にもおよぶ―値の範囲を扱うことから、対数の比(デシベル)によって表記されます。

接続状態を表現する主要な指標の一つは、挿入損失です。これはコネクタをかん合させて接続した場合の、強度の減少を表します。当然、接続前後での強度劣化はないのが理想ですので、この値は0dBに近い、小さな値であるほどよい、ということになります。

同様に主要な指標になるのが反射減衰量です。光は境界面で反射し、もと来た経路を戻っていきます。この光の影響を最小限におさえる必要がありますが、反射減衰量の値は、接続損失とは逆に、数字の絶対値が大きいほど反射が少ない、高い性能を持っていることになります。

コネクタ端面の品質

コネクタの区別は、端面の仕上げの程度に関連した、以下の3つのタイプに分かれ、国際規格で標準化されています。

PC (Physical Contact)コネクタの端面はわずかに凸型をしており、その反射減衰量は-30~-40dBです。

UPC (Ultra Physical Contact)コネクタも同様に凸型の形状ですが、PCコネクタよりも優れた処理を施しており、その結果として反射減衰量は-40dB~-55dBが得られます。UPCコネクタは、デジタルTV放送、キャリアネットワーク、データセンターなどの高い信頼性を必要とするアプリケーションに最適です。

APC (Angled Physical Contact) コネクタは、端面のPC形状の研磨面が、通常のPCコネクタと比べて8度傾いているのが特徴です。これによって反射光が再結合してファイバの中を伝搬していくのを抑え、UPCコネクタよりもさらに小さな-60dBの反射減衰量を得ることができます。これらのコネクタは高精度の光信号を伝搬させる必要があるようなアプリケーションに適しています。


後編は、ファイバコネクタの構成からお送りします。

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