サファイアの作り方【後編】

人工サファイアの製造法についての記事・後編です。前回の記事ではベルヌーイ法と溶融引上法 (チョクラルスキー法)についてご説明しました。

キロプロス法

チョクラルスキー法とよく似た方法ですが、主に融液の温度をゆっくりと下げていくことで結晶を育成します。結晶の引上げを行わず、(場合によっては遅い速度で引上げをおこなうこともあります)融液内で結晶が成長します。そのため、結晶が雰囲気にさらされることが少なく、熱応力を受けにくいので品質の高い結晶を得やすいのが特長です。チョクラルスキー法と同様、c軸方位での育成が困難ですが、ロシアにおいて製造コストを引き下げたウエハーが生産されるようになってきています。

キロプロス法の説明

るつぼ溶融法 (HEM法、熱交換法)

発明者のシュミット氏は、マサチューセッツ州にある陸軍の研究所に勤務していた人で、軍用機に備え付けてあるサイドワインダー(対空ミサイル)の赤外線感知窓として、超大型サファイアが要望されたため、この研究にとりくんだようです。
大きな真空炉の中央にモリブデンるつぼをおき、その中央の底に種結晶を入れます。その上に、サファイア屑をいれて、蓋をします。それから、るつぼを取り巻く発熱体で加熱して、サファイアが融ける約2050℃まで、温度を上げます。
このとき種結晶が融けないようにるつぼの外側から、ヘリウムガスを吹き付けて、種の部分をヘリウムガスで熱交換します。この方法を熱交換法(Heat Exchange Method)とよびます。
シュミット氏の研究報告によれば、直径18.4cm、厚さ13.3cm、重さ15.2kgもある大型サファイア円柱を造ることができたとのことです。

るつぼ溶融法 (HEM法、熱交換法)

EFG法

EFG法(Edge-defined Film-fed Growth)は1971年Labelleらによって報告されました。
坩堝の中にダイと呼ばれるスリットを挿入し、そのダイ先端まで上昇してきた融液を引き上げ結晶化させます。結晶はダイの先端形状を引き継いで成長するため任意の断面形状を得ることができます。
チョクラルスキー法では困難であるc面を有する板を一度に何枚も育成できるため、コストダウンに有利なことが特徴です。

EFG法

アダマンド並木では、EFG法を採用した単結晶サファイアの育成をしています。当社のサファイアページでは、動画も使用してより詳細な説明を行っておりますので、ぜひご覧ください。

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